お薬の一包化で算定可能な外来服薬支援料2について解説!【わかりやすい調剤報酬シリーズ】

わかりやすい調剤報酬シリーズ
記事内に広告が含まれています。
PR

こんにちは、おかゆです!

今回は、薬学管理料の中の『外来服薬支援料2』について解説していきます。

おかゆ
おかゆ

以前は「一包化加算」という加算でしたが、令和4年4月から「外来服薬支援料2」に変更になっています。

「一包化」についても新人調剤事務さんにもわかりやすいように解説していきます。

是非最後まで読んでいってくださいね☆

※調剤報酬の大まかな全体像はこちらです。↓

※調剤報酬点数表の一覧全体はこちらからご確認下さい。
(参考URL:日本薬剤師会ホームページ)

※各項目の意味についてはこちら↓

外来服薬支援料2とは?

多種類のお薬を服用している患者様や、シートからお薬を取り出して服用することが難しい患者様に対して、医師の了解を得たうえで、一包化や服薬指導を行った場合に算定することが出来ます。

一包化とは?

一包化とは、『朝食後・昼食後・夕食後』等、服用するタイミングが同じお薬や、1回に何個か服用するお薬を1袋ずつパックにすることをいいます。

ちなみに一包化の読み方は、「いっぽうか」と読みます。

一包化した袋には、患者様の希望に応じて、お薬の名前・飲むタイミング(朝食後・昼食後等)、日付・患者様の氏名を印字をすることが可能です。

一包化してもらうためには医師の指示が必要です。

外来服薬支援料2の算定条件とは?

外来服薬支援料2の算定要件は、下記の①②いずれか、または両方の場合です。

①服用時点の異なる2種類以上(2剤以上)の内服用固形剤が処方されていること

②1剤で3種類以上の内服用固形剤が処方されていること

また、2剤以上を理由に一包化する場合は服用時点が重なる必要があります。

後輩
後輩

うーん、難しいですね。。。

おかゆ
おかゆ

では、こちらの図で確認して見てください。

外来服薬支援料2は、処方せん受付1回につき1回算定可能です。

外来服薬支援料2を算定した場合は、自家製剤加算、計量混合調剤加算は算定出来ません。

『1剤』の考え方についてはこちらで解説しています↓

外来服薬支援料2の算定要件を確認しよう

1~42日分までは1週間ごとに34点ずつ算定することができ、43日分以上は一律240点です

■外来服薬支援料2の算定点数

投与日数所定点数
1~7日34点
8~14日68点
15~21日102点
22~28日136点
29~35日170点
36~42日204点
43日以上240点

(厚生労働省 保険局 医療課「令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)」より)

外来服薬支援料2の計算方法は?

 それでは具体的な処方例で見てみましょう。

【処方例】
Rp1)

  〇〇錠5㎎ 1錠 朝食後 28日分
  ▲▲錠 1錠 朝食後 28日分

Rp2)
  ⬜︎⬜︎錠100㎎ 2錠 朝夕食後 28日分

服用時点が朝食後と朝夕食後の「2剤」であり、朝食後で服用時点が重なっているので算定可能です。

処方日数が28日なので、34×4=136点と算定することができます。

一包化のメリット・デメリット

お薬を一包化することでメリット、デメリットがありますので確認していきましょう。

おかゆ
おかゆ

患者様から相談された際に、このような内容を覚えておき、伝えてあげられるといいですね。

メリット:お薬をシートから出さなくて済む

心身の特性により、お薬をシートからうまく取り出すことができない方もいらっしゃいますよね。

一包化されたお薬は、薄くて開けやすい袋に入っているので簡単に取り出すことができます。

メリット:飲み間違いや紛失を防ぐことができる

一包化にすると、1回分ずつ袋に入っているため、『いつ飲むのか』や『何個飲めばいいか』等の飲み間違いや紛失を防ぐことができます。

家族や介護サービスの施設の方など、本人以外がお薬を管理する場合もわかりやすく、間違いを防ぐことが出来るのもメリットです。

又、袋に必要な情報を印字することが出来ます。

例えば、朝食後・夕食後等の服用のタイミング。

飲み忘れを防ぐ為の日付。

介護サービスを利用をしている方は、他の方とお薬を間違えないように氏名を印字すると便利です。

デメリット:待ち時間が長くなる

一包化するには、通常のお薬よりも準備に時間が掛かります。

お薬を取り揃え、包装からすべて取り出し、印字するものをセットし、一包化し、監査をします。

おかゆ
おかゆ

薬の種類が多くなる程、お時間は掛かります。
待ち時間は、余裕を持った時間をお伝えしましょう。

時間を置いてから再度薬局に来ていただいたり、ネット予約やFAXで先に処方せんを送っていただく等、待ち時間を短縮できるシステムも一緒にご案内出来るといいですね。

まとめ

今回は、『外来服薬支援料2』について解説していきました。

一包化はどこの薬局でも割とよく行われているかと思いますので、算定については新人さんでも早い段階で確認しておくことをオススメします。

一包化については、こちらの本でもわかりやすい解説がありますよ☆↓