こんにちは、おかゆです!
今回は調剤事務の仕事の一つ、医薬品のピッキングについてお伝えしていきます。
ピッキングとは、処方せんに書いてあるお薬を調剤室の棚や冷蔵庫から取り揃える作業のことです。
「ピッキングで数を間違うことがある…。」
「ピッキングするのが遅い…。」
という悩みを持つ初心者調剤事務さんは、是非最後まで読んでいってくださいね。
ちなみにピッキングは、薬剤師だけではなく調剤事務でも可能な業務です。詳しくはこちら↓
調剤事務事務がピッキングできる薬とは?
まず、調剤事務がピッキングするには、薬剤師の管理の下で薬剤師の目が届く場所で行わなくてはならないことを頭に入れておきましょう。
調剤事務がピッキングを行うものは、『PTPシート又はこれに準ずるものにより包装されたままの医薬品』とされています。
錠剤の分割、軟膏・水剤・散剤等の計量、混合をする行為は調剤事務は行ってはいけませんので注意しましょう。
処方せんに基づいてピッキングを行うのがポイント
ピッキングを行う際は、必ず処方せんを見て行うことが重要です。
監査支援票や薬情、お薬手帳シールを見てピッキングを行わないようにしましょう。
なぜ処方せん以外のものを見てピッキングしてはいけないのでしょうか?
監査支援票・薬情・お薬手帳シールは、処方せんを基に入力した後に出力されるものです。
万が一入力が間違えていたら、ピッキングするお薬も間違えてしまいます。
ピッキングは必ず処方せんを見て行いましょう。
ピッキングを正確に行うコツ6選!
ピッキングを正確に行うためのコツをご紹介していきましょう。
間違えやすいところを把握しておく
ピッキングを正確に行うには、処方せんの内容を正確に理解する力が必要です。
【成分名】【剤形】【規格】【1日量】【日数】を即座に処方せんを見て確認しなければなりません。
その中でも主に間違えやすい所を把握しておくと良いでしょう。
【主な間違えやすい項目】
・似たような成分名
・数量の取り間違い
・規格の取り間違い(2.5mgと5mg等)
・メーカーの取り間違い
・単位の間違い(〇枚・〇袋等)
ピッキングする数量を正しく計算する
ピッキングするお薬の数量を、正確に計算できるようにしていきましょう。
処方せんを見て計算する方法はこちらです。
まずは内服薬の計算方法です。
【①成分名+剤形+規格】【②1日量】【③用法】【④日数】です。
①~④を確認し、【②1日量】×【④日数】が【ピッキングする数量】となります。
又、内服薬は大体7日(1週間)の倍数になっていることが多いです。
7日分・14日分・28日分・56日分の計算を早くできるようになるといいですね。
暗算が難しい場合には、無理に頭で考えてると間違えてしまうかもしれません。
無理せず、電卓を使って正確に計算しましょう。↓
↑この電卓は余り計算も出来るので、ピッキングには特にオススメです。
この電卓の余り計算について書いた詳しい記事はこちら↓
次に、頓服薬の計算方法はこちらです。
【①成分名+剤形+規格】【②1回量】【③用法】【④回数】です。
【②1回量】×【④回数】が【ピッキングする数量】となります。
最後に外用薬の計算方法です。
【①成分名+剤形+規格】【②全量】です。
【②全量】がそのまま【ピッキングする数量】となりますのでご注意下さい。
その際は、単位が『枚』なのか『袋』なのかをよく見て、正しくピッキングを行います。
一般名処方に後発品メーカー名をメモする
処方せんを基にピッキングを行う際に困るのが、一般名処方ですよね。
先発品?後発品?
後発品だとこのお薬何種類かメーカーあるんだけど…ってなります!
こういった場合に役立つのが、処方せんの一般名の横に鉛筆で後発品メーカーを書くことをおすすめします。
このように入力する方が鉛筆でメモをしておくと、この一般名のお薬は『後発品』でさらにこのメーカーのお薬を取り揃えるということがすぐにわかります。
包装単位を覚える
錠剤の入っているPTPシートには、1シート10錠・14錠・21錠と入っている錠数が違います。
それぞれお薬ごとに1シート何錠入っているかを徐々に覚えていくようにしましょう。
また、塗り薬は1本5g・10g・25g・50g。
貼り薬は5枚入・6枚入・7枚入。
目薬は1本2.5ml・5ml。
漢方は1包2.5g・3g等…。
このようにそれぞれ包装単位が違っていますので、覚えていくと数え間違いを防止することが出来ます。
片付けながらピッキングをする
ピッキングすると、空の箱や包装紙が棚の台にたくさん置かれていきます。
箱が散乱した状態だと、間違えて違う箱から薬を取ってしまったり、置き場所が無かったりとスムーズにピッキングを行うことが出来ません。
そのようなことにならない為にも、一つずつピッキングしたものを片付けていくようにしましょう。
空箱は一度他の場所にまとめておき、落ち着いてから再度中身が残っていないか確認してから捨てるようにしていますよ。
処方せんごとに帳票やお薬を入れたり、ピッキングを行う際に使ったり、空箱をまとめておくのに便利なのがこのカゴ。色ごとに用途分けすると非常に便利です。↓
声に出しながらピッキングをする
処方せんに書いてある内容を、声に出しながらピッキングを行うのがオススメです。
『入力ミスを減らす対策』の記事でも紹介したのですが、声に出すことによりもう一度確認が出来るんですよね。
目で見て確認、声に出しながら耳でも確認。
声に出しながらお薬を取ることにより、違和感で間違いに気付きやすくなりますよ。
まとめ
今回はピッキングを正確に行うコツについてお伝えしていきました。
ピッキングはスピードを求められることもありますが、正確に出来ることがまず大前提です。
正確に確実に行っていくことを続けていれば、自然とスピードも付いてくると考えています。
待っている方が多いとプレッシャーに感じることもあると思いますが、頑張りましょう!